利害が対立する相手を納得させる方法

2022年はいわゆるコロナ禍でいろいろなイベントが再開催されたり、中止になったりしているが、町内行事ではやらねばならない草刈りやゴミ処理はコロナ禍に関係無く実施されている。どっちでも良い行事、いわゆる運動会とか夏祭りは中止が多い。その理由は実のところ「面倒だからやりたくない」という理由が実際は多いと思われる。

さて、仮に貴方が「運動会推進係」で「町民運動会を開催するミッション」だったらどうすべきかを考察しよう。実はこの問題は、ロシアとウクライナの戦争と同じ位困難である。なぜなら「やらない派」には「コロナ禍」という大義目分があるからである。
つまり、「コロナに感染したらどうするんですか!」という大義名分には誰にも勝てないのだ。

ロシアとウクライナ戦争も、ロシアが悪いというだけではロシアは戦争を止めない。実は、お互いに戦争を終わらせるメリットが無いと戦争は終結しないのである。どちらかが徹底的に破壊されるまで戦い続けてしまうでしょう。

これと同じで、開催反対派にも開催されるべき「逆大義名分」が無いと納得してもらえない。
つまり、貴方が「開催する価値プレゼンテーション」をいくら一生懸命にしても、反対派の「やりたくない理由」を解消あるいは低減しないと交渉は決裂するということである。

そこで、「コロナに感染したらどうするんですか!」という大義名分に対しては、感染対策を講じるだけでは無く、実際には「走るのは嫌だ」「人を集めるのは嫌だ」「時間が長いのは嫌だ」という本音の部分を解消や低減させるような新しいプログラムにすると「親睦は大事」という町民運動会推進派の意見が通ると思われる。

つまり、交渉成功の決め手は、相手の利益効果やプラスを積み上げることでは無く、相手が恐れるマイナス部分を解消することが決定的に重要ある。

私が若い頃にカッコいいスポーツカーを購入したかったが、本音のマイナス部分(買えない理由)は「予算が少ない」ということであった。しかしながらセールスマンは「買った後の満足感」や「お買い得」をズンズン押してくるのであるが、本音のマイナス部分である「買えない理由」を解消してくれなかった。従って私は車を購入しなかった。
仮にセールスが私の「買えない理由」を察し、「年式は古くなるが予算内で買えるスポーツカー」を紹介してくれたら即買ったと思う。

デメリットの解消は大きなメリットに変わるが、デメリット増長ではメリットを破壊できないし、メリット増長でもデメリットを消せない。
確実なのはどちらかを破壊することである。

中国の台湾進攻を世界中が懸念しているが、これを確実に止める方法は、中国に台湾に侵攻しても欲しい物が得られないと納得させることである。少しでもメリットがあると思っていると大きなデメリットがあっても危険性は消えない。確実なのはメリットを消すことである。

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