新庄剛志はなぜ次々に夢を叶えることが出来るのか?

新庄剛志が日本ハムの監督になったと聞いて「まじか?」と思ったと同時に、この新庄剛志という男は魔術師みたいに凄い奴だと思うに至った。

なぜなら、彼は記録的には何も目立ったことがないのに関わらず、メジャーでも4番バッターで活躍し、今でも間違いなくスター選手であり、ルックスは確かに芸能人並みにカッコいいし引退後にわかに復活してプロ野球の監督就任というように、あり得ないほど次々と夢を叶えたのである。
これが大谷翔平とかイチローならば実力のなせる結果と考えることが出来るが、プロとして平凡な記録保持者の新庄剛志であるからこれは何か秘密があるに違いないと思わざるを得ないのだ。

そして「新庄剛志はなぜ次々に夢を叶えることが出来るのか?」を考えた時、彼は私が以前に紹介した「認知心理学による引き寄せの原理」の典型的な実践者でありサンプルであると気づいたので私の考察を書きたいと思う。

そもそも正式な引き寄せの法則とは、「ゴール側にコンフォートゾーンを移動させて臨場感を高めると現実が変わる」である。
これは認知心理学の理論であるが、非常に判りにくい。2007年にエスター・ヒックスと、ジェリー・ヒックスが「引き寄せの法則」という本を書き、これが世界的なベストセラーになったが、2007年のヒックスの「引き寄せの法則」では、「達成したい状態を視覚化し達成した時のワクワクした気分を感じると実現する。」というように非常に誘惑に満ち独創的な法則になっている。
私は、ヒックスの法則は独創的で判りやすいが、残念ながら大雑把すぎて誤解が生じ結果的に個人差があり引き寄せの精度が低いと思われる。
しかしながら、まさに新庄の例は、判りにくい認知心理学の法則の具体的な説明テキストになると思う次第である。


それでは、「ゴール側にコンフォートゾーンを移動させて臨場感を高めると現実が変わる」というのを具体的に説明しよう。


まず、「ゴール側にコンフォートゾーンを移動させる」という意味を説明しましょう。
非常に重要なことですが、人間は誰でも「良くも悪くもない場所(そこそこの環境)」(コンフォートゾーン)に住んでいるというか落ち着くようになっているという事実である。誰でもコンフォートゾーンで安定している。大統領でもホームレスでも同じである。

そしてコンフォートゾーンは一か所しかない。たとえ、何かになりたいと思っても運命が動き出さないのは、現状がすでにコンフォートゾーンでゴールであるからだ。
つまり、別になにかになりたくてもならなくても、そこそこなので切羽詰まってないのである。
お金持ちになりたい!と思っても今がそこそこの生活だと認知している限り、決してお金持ちになるように環境が動きださないのである。

逆にすごい悲惨な環境で「すぐにでも糞みたいなここから抜け出したい」と思えば、必ず抜け出せるように環境が動き始めるのである。
詳しくはこのブログに書いたとおりである。

参照:chapter1 必ず未来が変わる方法の要約

つまり、現状が変わらないのは現状がコンフォートゾーンでありゴールなのです。
逆に、今の現状を否定して違う場所に何が何でも移動するのだという強い決意があると、ゴール側にコンフォートゾーンが移動しているということになるのです。

次に「臨場感を高める」ということを説明します。

まず、臨場感を高めるには高いエフィカシーが必要ということを説明します。

フリーターの男がいるとしまよう。彼は今はまったく無名であるが、実は自分は「音楽家としての才能とルックスは一流」を確信している男である。
そんな彼がとあるコンテストに出て入賞しなかったとしましょう。その場合、やっぱりダメか!と思うのではなく「え?なんで僕が入賞しないの?」と思うわけです。これをエフィカシーが高いと言います。目的を達成した時のイメージで臨場感を高めるためには、まずエフィカシーが高くないとダメである。

エフィカシーを高くするには、目的達成に必要な能力が不足しているという劣等感が微塵もあってもダメなのである。
「俺は目的達成するための武器が全部完璧に持っている」という自己認知じゃなくてはいけないのである。

例えば、「自分は顔が良いが身長が低いからもてない」と思っていたらモテの引き寄せは絶対にできないのである。
それでは、どうすれば良いかといったら、実際に背を伸ばすしかないのである。思い込みや自己暗示ではダメなのです。
実際に、リアルな次元で劣等感を克服することが重要なのです。

或いは、「私は不美人(顔)だからもてない」と思うのならばリアルに美人になる必要があるのです。「性格でカバーしよう」とか「服装でカバーしよう」ではダメなのです。リアルに顔美人にならなくてはいけないのです。

正確にいうと、「私は美人でイケてる」と確信するまで努力する必要がある。つまり大事なことは「目標達成に対してこんな弱点があるから私はダメなのよ」を徹底排除しなくていけない。つまり、身長が低いのが劣等感でも四六時中シークレットブーツを履いて自分が平均身長であると錯覚しリアルに劣等感がなくなるならそれでOKなのである。或いは、化粧とダイエットで美人顔になって「最近、石原さとみに似て来たわ」と自己認知できればOKなのだ。
エフィカシーとは自分自身の自己評価である。思い込みではありません。リアルな勘違いである。

そこで新庄はどうかというと、「自分は身体能力も高くプロとして平均以上はイケてる。しかも、自分の外見は芸能人並みにカッコいいルックスであると同時に大衆を魅了するスター選手である」という高いエフィカシーがまずあるわけです。
新庄がすごいのは、そこで外見的に気に入らない部分があると、実際にそこを整形して治してしまうわけです。かっこよくない自分は絶対に死んでも嫌なのである。自分のイメージを保つために整形を辞さない新庄のナルシシズムは高いエフィカシーを維持するには彼にとっては非常に重要なことなのである。
余談であるが、整形しても運命が変わらない人は、整形しても顔の劣等感が消えない人である。そういう人は整形を繰り返してしまうのである。

さて、このように非常に高いエフィカシーの持ち主であっても現状に満足していたら引き寄せは出来ない。
しかしながら、新庄はそこそこの生活に満足しないのだ。
メジャーに行った時も引退してバリ島に住むときも、彼の生活指針は常に安定志向ではなくてトキメキ至上主義志向である。
そして退路や逃げ道を作らず、次のステージに一気に進むのである。

通常は失敗や行き詰まることの恐怖から、逃げ道や第二の道を考えておくものであるが、彼は刺激的でトキメク道しか進まない。
バリ島に行くよりも、芸能界でタレントして稼いだほうが安泰と考えず「ちょっと違う」といってバリ島に行って絵描きをするのです。
しかしながら、バリ島で遊び惚けていた訳では無く、ストイックにトレーニングしていたのは驚きである。
これは、彼のエフィカシーの高さと高いナルシスト性を示している。
したがって、新庄が「違うステージに行こう」と決めたときは、今の生活に戻ることは考えられないのである。こんな糞みたいな生活嫌だに等しいのである。
従って、バリ島で住むことに決めたから離婚するという判断は、常人では理解できないが彼にとってはブレることが出来ない決断なのだ。
そこで今回の新庄の行動を考察すると、「今の状態は本来の位置じゃないから何が何でもそこから抜け出してやる」という強い決意があったと考えられる。

以上の考察のように、新庄剛志が常にゴールを達成できるのは、非常に高いエフィカシーを維持しているのが第一であるが、ゴールを変える時が常に現状が満足できなくなった為に新たなゴールを設定するというナルシスト性の高い行動指針にあると思われる。

私の考察では、新庄剛志は「ゴール側にコンフォートゾーンを移動させて臨場感を高めると現実が変わる」というのを具体的に体現している見事な実践者サンプルである。


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この記事へのコメント

2021年11月09日 15:47
私、ロックンロールスター40さい。堀越学園中退。30数年と類い稀なる歌を響かすことができますが、なんだか寅さんのようなロックスターです。 金はありませんが、類い稀なる奇跡を大切にしております。 ポールマッカートニー来日時には、私に声をかけていただき、そのときはわからないものですが、時間がたてばたつほど、ポールマッカートニーとの縁がロックンロール魔法であり、変わり目だと、全身全霊実感しています。 

 地元浦和ですむことがとてもしんどくなり、何度も訪れた京都の旅館へと思いつきでバスにのり、住み込みで一週間近く仕事しています。 

 実家には最愛の犬が2人いて、犬のもとに、すぐに、なにもいわず旅館から帰りたい心も湧きあがってきます。 果てしない犬への感謝や愛への相互の哀しみもありますが、この京都大原温泉宿のなにかしらの学びもあるのだろうと。  

 なぜ、自分が今京都にいるかはよくわかりませんが、ロックンロールな感覚もすこし湧いてきております。    あやふやではありますが、心底歌が大好きです。 

類い稀なる歌の響きのために生きております。
エイジ
2021年11月09日 21:33
moochanさんコメントありがとうございます。
察するに、moochanさんは高いエフィカシーをお持ちのようですね。
ゴール設定を現状のコンフォートゾーンから移動させるともっと飛躍できると思います。

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