協生農法から魔術師を考える

協生農法というのは、土地を耕さず、肥料や農薬を使わず、
色んな植物を密生・混生させる農法で、
情報通信技術のソニーコンピューターサイエンス研究所の物理学者
舩橋真俊氏が実験している新農法である。

実際にアフリカの砂漠の緑地化に成功したり、
多種の有用植物の生産に成功しているそうである。



通常は農薬を使わないと、野菜は収穫できない。
例えば、ナスを食べるヨトウムシが存在すると、ナスが収穫できない。
それは協生農法でも同じであるが、他の野菜・昆虫の相性をデーター化し、
天然物を組み合わせることで害虫を減らすそうである。
昆虫や動物も総合的に活用して、生態系本来の強さを引き出そうというのが協生農法である。

一見、協生農法は、共存共栄しているように思うかも知れないが、
実は知的天敵農法である。
人工的な農薬を使用しない代わりに、天然の天敵を利用する。

しかしながら、人工的な農薬を使用すると、土地が荒廃し環境汚染になるが、
天敵農法だと土地が活性化し植物が良く育つようになる。

農薬を使用すると、優位に一種類の植物や果実を大量に収穫できるが、
天敵農法だと、多種の野菜や果実は収穫できるが
一種類を優位に収穫することは出来ないし、計画的な生産も出来ない。

大事なことは、植物・動物達は共存共栄なんて考えていないという事だ。
自分達だけ栄えようとしているのだが、
結果的に自然という神に共存共栄になるように利用し調整されているに過ぎない。
なぜなら一種類の利己的繁栄は自然界全滅を意味するからである。

協生農法は自然の調整作用を人間が代わりに実践しているとも言えるでありましょう。

人間は自然を支配しようとして科学を発展させた。
実は、自然を支配する事とは、自然に逆らうことであった。

空を飛ぶために、グライダーのように風任せでは
何年たっても安定して空を飛べない。
風に向かって飛ぶからジェット機が生まれ、安定して空を飛べるのだ。
特定の害虫の神経を麻痺させる物質を撒くから、野菜が安定して収穫できるのだ。
鶏に性ホルモンを与えるから卵を沢山産むし、
人体の特定箇所のみに作用する物質を投与するから病が減ったのだよ。

それらの方法は、結果的には自然界の物質・作用を使用したのであるが、
決して自然には単独存在せず、有意に人間が生産・個別利用していることは間違いない。
つまり、人間は自然に逆らうことで自然を支配してきたのである。

それは決して間違っている訳では無い。
人間が自然を支配するように許されているからである。
引き寄せの法則でも自然を支配することであるし、科学も魔術も医学も同じである。

しかしながら、協生農法と従来農法の違いから
人間が自然を支配できる条件というか、許される条件が判るのである。

私が知ることは、「自然を支配できるのは利己的でない者に限る。」
というメッセージである。

利己的でない者とは、自然の作用と同じでなければならないということであるが、
決して「無私の境地で大所から判断する」とか「無私の境地で調和を考える」
という者ではないのだ。

人間は所詮人間であり、自然のように「無私で調和を考える」ことは実は困難である。
というか無理なのだ。

従って、利己的でない者とは何かというと、
結論を書くと、
自然が人間に望む適性とは、ただ「人格の向上を目的とする者」であり、
「自然界の適者」とは、世俗の成功では無く、人格の向上を第一目的とする者である。
そして、適者のみが自然の力を利用できる本物の魔術師の資格があるということである。


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この記事へのコメント

さんちょう
2018年08月14日 22:36
エイジさんこんばんは!
静岡で稲作の仕事をしています。とても興味深い考察ですね。
やはり何にせよ人格の向上ですね。改めて肝に銘じておきます。
まだまだ暑い日が続きますのでお身体ご自愛ください。
Jane
2018年08月15日 00:52
エイジさんこんばんは。

利己的でない者、にはなれないかもしれない、でも
大抵のことを赦せる人間になるのが目標です。ただ、

自由になりたい、とすごく思っているので、

あらゆることから自由になるには、自然を支配出来る、利己的ではない人間にならなければいけないのかな、と感じました。
2018年08月15日 11:55
エイジさん こんにちは。

励みになる記事をありがとうございます。
私は、もっと良い人間になりたい。
スマートで、美しく、強く、優しく、賢く、ユーモラスに、"人間"としての力を最大限に伸ばしたい。
人格の向上を目指しています。

本当に毎日、暑い日が続きますね。
だけど、すぐに夏も終わります。もう8月も半ばですしね… 暑さにやられてしまいそうなところですが、こんなに私の気持ちを上げてくれるブログが存在して、それを読めているのだから、それを思えば暑さなんてどうでもいいな… いつもありがとうございます!
2018年08月15日 12:34
いつも為になる記事を拝読しております。
自然と共に生きる事との大切さを教えてくれた有り難うございます。

 多くの人が目覚めれば地球環境は改善されて
豪雨などの災害が少なくなると思います。

 今後とも素晴らしい記事を楽しみにしております。
しゅうさん
2018年08月15日 22:41
エイジさんいつも興味深くブログを拝見しております。
今回はコメントとは違いますが、リクエストをさせて貰いたいと思います。人格の向上を目指すもの・・・として今私が関心を持っているミルトン・H・エリクソンという人物について書いていただけないかと思う次第です。ご存じたと思いますのでこの人物についての説明は省きます。よろしくお願い致します。
愛溢れる壺
2018年08月17日 10:16
エイジさんおはようございます😃自分の中で繋がりスッキリしました。

自然界の適者とは?…人格の向上を第一目的とする者…近道のヒント:宇宙は愛でできていると仮定してみる…
未都
2018年08月18日 15:35
人格の向上の方法が、良いことをする、前向きな行動をする、
誰かのために行動するだけではないと思います。
それ以前に、やることがあると。
誰かを批判したくならないこと。
許せないことをした人を絶対に許さないぞと思わなくなること。
徹底的に徹底的に怠惰生活を送って、
自分はこんなに怠惰だから、
誰にもなんにも言えないって、心から思えたら、
まわりの人間がいかにまじめで、誠実に生きているのかが
見えてきて愕然としました。
だから、自分も含め、苦しかったのかな。
2018年08月19日 11:52
孔子の説く「徳を積む」が自分の人格を磨くということで、決して他者奉仕では無くて自分を鍛える為に他者奉仕を実践することで徳が積めて運がよくなるということですね>さんちょうさん

仏教でね。修行者が荒野を素足で歩くのに足を怪我しない方法があるか?という話があります。荒野全体に絨毯を敷き詰めれば良いと師匠は答えるのです。修行者はそれは無理でしょと考える。すると師匠は足底に絨毯を貼れば、どこを歩いてもお前は自由だと答えました>Janeさん

暑い日は睡眠が大事ですよ>鯨さん

協生農法は色んなことを教えてくれますが、地球環境破壊の改善の大きなヒントだと私も思います>ユウキ・コバ さん

ミルトン・H・エリクソンは天才の催眠術師でコーチングなどでもミルトン手法が使われていますが、まさに波動の魔術師だと思いますよ。
ミルトン手法や論理ではエリクソンは理解できないと思われます。>しゅうさんさん

自然の適者とは、まず強く有る者で次に愛を実践する者でしょうか>愛溢れる壺さん

仏教の三毒排除の生活も人格向上のひとつですね>未都さん

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